地元の中小かつらショップか,全国展開している大手かは悩むところだろう。 それぞれ一長一短なのだ。 ■引っ越しがあるなら... 大手は全国に店舗があるから,異動や引っ越しがあってもなんとかなる。 一方,地元中小で契約すると,引っ越し先に店がある可能性は低い。 おそらく,中小で契約する一番大きなリスクはこれだ。 このご時世,6年後の自分がどこに住んでいるかなんてわからない。 引っ越し先に別の,かつらサロンがあったところで,他店のかつらのカットは引き受けない店は多いのだ。 販売で儲けるサロンにとって,カットだけではうまみがないからだろう。そんな時はどうするか。 しかたがないので,その地方の店で1個かつらを契約するのである。 ピンで留めているなら自分で着脱できるので,カットに行くときだけ,その店のを着ける。普段は併用する。 ピン留めでなく,接着剤など自分では外せないタイプではどうするか。 方法は2つある。1つはあらかじめ前の店でピンに付け替えてもらう。 あとは上と同じだ。 もう1つは,1つ契約するのを条件に,他店の,かつらの面倒も見てくれるよう交渉する。金さえ払うならだめとは言わないだろう。 なお,そうした交渉が無理だったり,近くに,かつらサロンがない場合は,普通の床屋でやってもらうしかない。 ちょっと遠くの床屋へ行けば,知り合いに会うことはないだろう。 かつらを付けずに行き,何も言わずにカットしてもらえばいい。 かつらを付けるからって,特にカットの形がかわることはないのだ。 ■お金がないなら... 大手の一番の問題はこれだろう。 とにかく高いのだ。駅前のビル。テレビCM。フルカラー広告。 その費用がすべてあなたの買うかつらの値段に織り込まれている。 しかし,中小なら安いか,と言えば,そういうわけでもない。 中小だって,広告を出さなければ客はこない。 たいていの場合,新聞に広告を出すわけだが,大手に比べて少ない客の売り上げから,この広告費を捻出しなくてはならない。 とはいえ,大手では1つ40万円前後だが,中小ではその半額程度に設定しているケースが多い。 ■従業員のレベルは... 中小と契約する二番目のリスクはこれだろう。 中小だと,店員は数名しかおらず,客ごとに担当者を決めている店もある。 カットは毎回同じ人にあたる可能性が高いのだが,腕が悪いとわかったところで,何十万もの契約をした後である。 最低3年はおつき合いせざるを得ないわけだ。 その反面,中小だと従業員の定着率がよく,長く働いている人も多い。 自毛との境界を自然に見せるワザなどは,かつら専門の経験を積んだ中小の店員の方が優れている場合も多くある。 |